919 posts categorized "書籍・雑誌"

本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 香月美夜

幼い頃から本が大好きな、ある女子大生が事故に巻き込まれ、見知らぬ世界で生まれ変わった。 貧しい兵士の家に、病気がちな5歳の女の子、マインとして・・・

本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 香月美夜

読了です。

8月に図書館でこの本がずら~っと並んでいるのを見かけました。「すっごく長い名前」って事だけは知ってて、「この際借りてみるか」と、第1部「兵士の娘」の3冊を手に取り、読み始めたのが運の尽き~。
そこから気づいたら4ヶ月。いやいや、はまりました&参りました(^o^)。

一気に月間読了冊数が減りましたよ、はい。

そもそも、「本好きの下剋上」とはなんぞや?

『本好きの下剋上』とは、小説投稿サイト「小説家になろう」でweb小説として2013年9月から連載しており、2017年3月に677話で完結。2015年1月からTOブックスにより書籍化されたもの、です。

未だに全書籍出版されてない(書籍版では完結していない)為、
「このライトノベルがすごい」(単行本・ノベルズ部門)で、2年連続1位、なんて記録も取っちゃいましたね。来年も、刊行し続けるだろうから、期待が高まります。

で、投稿サイト「小説家になろう」は2004年から開始されたユーザー登録すれば、誰でも小説(書き物)を無料で公開できるもの。
2010年代に入り、サイトに掲載された小説を(多くは加筆・修正を経て)書籍化する動きが複数の出版社で活発化しており、「なろう系」「新文芸」という新たなジャンルとなりつつある。

『本好きの下剋上』は、「異世界」に「転生」し、5歳の少女として生きていく作品です。
前世では、本が好きで好きで「本に埋もれて死にたい」とまで言っていた彼女が転生した先は、識字率が低く、本は貴族の娯楽で高価なもの、という世界。

しかも転生先は「兵士をする父親と染物工房で働く母、姉」という「平民階層」。
生活は貧しく、ほぼ最底辺。そこから、彼女がいかに「下剋上」していくか、というものです。
第1部の副題「兵士の娘」と言うのはそこからきています。

寝室と台所兼食堂、物置というわずか3部屋、トイレはおまるで汚物は窓から投げ捨てる。
水は共同の井戸から運んでこなければならない。
しかも、家は5階(高層になればなるほど家賃は安い)。
今の日本から転生した先が「衛生観念?それ何?おいしいの?」的な下町となると・・・泣けてきます。

そこから、どうやって、どこまで「下剋上」していくのか?
もう、読み始めたら一気読み!3冊借りてあっという間に終わってしまい、再度読み直す一方、次の第2部へ、という状態になりました。

今週は「本好きの下剋上」weekですっ。語り尽くせないけど、語っちゃいますのでおつきあい下さいませ。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

医療捜査官 一柳清香 六道慧

医療捜査官 一柳清香 六道慧  

読了です。

事件を科学的に解明すべく設けられた警視庁行動科学課。
所属する一柳清香は、己の知力を武器に数々の難事件を解決してきた検屍官だ。
この度、現場のジオラマを製作し、事件解明に向けて新たな視点を取り入れる3D捜査を得意とする浦島孝太郎が配属されてきた。
その初日、スーパー銭湯で変死体が発見されたとの一報が入る。
その後、孝太郎がジオラマを作ると、現場には孝太郎しか見ていない青いタオルがあったことが判明し・・・。

**************************
初作家さん、ですね。
文庫本で、シリーズ化している、というので借りてみました。
「医療捜査」ってのも面白そうだったし。

2時間ドラマ向きだなぁ、って思ってたらドラマ化されてたのね。
結構前みたいだけど。
他にも(設定違うけど)ドラマ化もされているようで。

実際は「医療捜査官」という職務はないみたいですけどね。
「警視庁特別捜査官」という職があり、その種類はwikiによると、
財務・科学・サイバー犯罪・国際犯罪 の4種類らしい。

そもそも、ヒロイン一柳清香女史の希望は「検屍局」を作りたいらしい。
日本には確かにないしね~。

作品で起きた事件は、スーパー銭湯で70代男性が死亡(毒物摂取)、介護施設で32歳女性ヘルパーが死亡(毒物混入)、と続き、過去に行動科学課で扱った事件の模倣では、と疑われる。
う~ん、この2つの事件が殺人事件でしかも過去事件の模倣、ってちょっとこじつけ感が強い、かな(;^^)。

更に、生活保護受給者を集めたアパートの住人山下次郎が殺されて、一柳が事件解決を誓う、ってのも・・・なんかウソっぽい感じがしちゃって。
そもそも、検屍官でもなんでもいいんだけど、実際に検屍のシーンは出てこないのよね。
事件現場で検視官みたいな事をしているシーンはあるんだけど。
証拠を落とさないための準備とか全部描写からカットされてるし。

取り上げられた3つの事件は、昨今どっかで聞いたな、って内容のもの。
実行犯と教唆犯の2種類がいるので分かりづらい上に、最後に捕まった犯人が「え、んな事?」ってあっけなさで、小物感半端ない・・・。

いやぁ、これは次作はパス、ですな。
ちょっとしんどかった。残り少ないページまで読んだんだけど、読了するのにそこから2日かかった(ってか放置した)・・・。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (1) | TrackBack (0)

瑕疵借り 松岡圭祐

「瑕疵」とは、きず・欠点・欠陥のこと。

瑕疵借り 松岡圭祐

読了です。

訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナーたちの最後の頼みの綱。
原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死……どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、瑕疵の原因を突き止める。

*******************************

「万能鑑定士Q」ちゃんとか色々なシリーズを紹介している松岡圭祐氏。
最近シリーズものの新作が出ないなぁ、と思っていたら他の作品を書いていたんですね。
今回はこちら、不動産業界で言う瑕疵物件(=訳あり物件)に着目した推理小説、です。
訳あり物件の一覧はこちら。

物件1:いわき市郊外2階建てアパート 1K
物件2:杉並区阿佐ヶ谷老朽化した2階建てアパート 6畳+4畳半の2間
物件3:東池袋築浅2階建て木造アパート 1K
物件4:印西牧の原14階建て賃貸マンション 3LDK

登場する主人公「藤崎」。ところが彼はあまり語らず、これらの部屋に住むだけ。部屋を訪ねた人々が彼に出会う事で物語が進みます。
バイト先のコンビニに来るお客さん、小金欲しさに保証人紹介会社に登録した男性、ようやく定職につき、一人暮らしを始めた息子、パティシェ希望の娘・・・。

出てくる人々が、ほんとそこら辺にいそうな感じなの。
単身世帯が全体の4割になった最近。未婚の若年層だけではなく、高齢者の独身世帯も増えているんだとか。
そんな中で誰にも気づかれずに亡くなる。
そういえば近所の家の息子さんもそうだったな。たまたま休みと重なったため発見が遅れて・・って。持病があったそうなので、若くても何が起こるかわからない。

色々得たそんな情報をこねながら読んでいると、身につまされる。
いやね、これがやられましたわ。通勤に携帯して読んでたんですが、涙抑えるのに必死でしたっ!

だって悲しすぎるのよね。自分もそうなるのかな、って考えたり、そうなった時に感じるちょっとした不安と心細さ。
推理物なんだけど、謎を解くより住人の過去や事情を読み込んでしまい涙してしまう。
このシリーズ化はちょっと(いやかなり)期待したい!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

塀の中の美容室 桜井美奈

カット900円 シャンプー300円 カラー2,000円 パーマ1,800円 セット600円

塀の中の美容室 桜井美奈


読了です。

激務が続く番組制作会社で働く芦原志穂。彼女は今日も恋人にデートのキャンセルを告げるメールを打っていた。
そんな志穂は上司からの命令で、刑務所の中の美容室を取材することになるのだが・・・。

***********************
マスクをして顔の半分以上が隠れている。
小顔で二重、年齢は多分20代。すっぴんだし、目しかわからないので判断しづらい。
普通体型で道ですれ違っても記憶に留めにくい。一点目を引くのが髪。高い位置のお団子ヘアでほどいたらきっとかなり長いのでは?

この女性受刑者にどんな過去があったのか、気になりながらお客目線で物語は進みます。
激務に追われる20代の女性。
忙しすぎて彼氏に別れを切り出される中向かった美容室。
彼と初めてデートした日に美容室に行って以来。1年3ヶ月ぶり。頼んだのは「22.5cm切って下さい」。

年老いた70代女性。
息子夫婦との同居をやめ、一人暮らしをはじめ買い物の通り道にある刑務所内美容室へ。息子が小さい頃通ったのだが、ある出来事がきっかけで足が遠のいていた。

刑務所内の美容学校で教える20代女性はこの仕事を選んだことを未だに悩んでいる。
モデルを辞めた20代女性はある事情から。彼女に勧めたのは「自分の髪の毛で作るウィッグ」。
好奇心で申し込んだ中学生は、居合わせた刑務所長のはからいで、カットしてもらう。
最後の章では美容師の過去と家族との関わりが書かれます。

それぞれの悩みや興味、何かをしたくて訪ねてくる彼女らと美容師の間にほんのり漂う緊張感。
そもそも美容室に行くと気分変わりますよね?
カットでもパーマでもカラーでも。
来た時と帰る時で別人になったような気になる。

私は美容室、苦手でね。
クセが強いので、初見だと大抵失敗される。
ずっと通っていた美容院が閉店してしまい、その後幾つかハシゴしてみたけどしっくりこなかったなぁ。
で、結局セルフカットになって、もう結構経つかな(;^^)。

この本を読んで、美容室に行きたくなりました。
あ、ちなみに舞台となった「刑務所内の美容室」は和歌山県に実際にあるそうですね。平日昼間なら一般女性が利用できるそうで。
うん、遠い。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

菜の花食堂のささやかな事件簿(3) 碧野圭

「靖子先生、そういう謎を解くのが得意なんです。 いつも、ちょっとしたヒントから真実を見つけてくれるんです」
「書店ガール」の著者の別シリーズ第3弾!

菜の花食堂のささやかな事件簿(3) 碧野圭
~金柑はひそやかに香る~

読了です。

手を掛けたランチが評判の菜の花食堂を営む 靖子先生はいつも、とびきりの料理と謎の答えと、 明日へと進むためのヒントを手渡してくれる・・・。
好き嫌いがないはずの恋人が手作りのお弁当を嫌がるのはなぜ? 野菜の無人販売所の売上金が、月末に限って増えている理由は? 隣人の部屋から匂うツンとした異臭、廊下に面した窓に取り付けてある鉄格子の意味は?

******************************

「ささやかな」とあるように、日常のちょっとした謎解きのお話です。
靖子先生を手伝う、館林優希。人間関係に疲れて会社を辞めた後、挫折感が大きく何もする気になれず、道端で行き倒れていた処を靖子先生に救われます。
(いやいや、なかなかの過去ですよね;^^)。

その後不動産屋の事務仕事に派遣で通いながら、月2回の靖子先生の料理教室の手伝いをしていましたが、最近社員の一人が急に辞めてしまい、人手が足りず、残業続き。
「社員昇格」をエサに、休みの撤回、休日の減少の要請、と悩ましい毎日。

そんな優希に靖子先生は「こころが喜ぶことをしていれば、面倒なことも面倒ではない。ひとつひとつのことが、意味のあることになる」と言います。
それを聞き、食堂の仕事は辛くない。むしろ次から次へとアイデアが出てくる。自分の気持ははっきりしている、自分に嘘はつきたくない、と食堂の仕事に専念することを決意します。

靖子先生お手製のピクルスとジャムの加工と販売、町のマルシェフェスタで試験販売を開始し、近くのブースに出店していたパン屋さんで置かせてもらえる事になったり、とこれからまだまだ挑戦する事がありそうで、優希の今後が楽しみです。
そうそう、「無人野菜販売所の売上増加の」件で知り合った男性に自分で売り込んで、料理代行サービスも始めちゃってます。

優希が靖子先生の謎を解く時のちょっとつっかかるようなセリフや、(本人ではなく)他の方に事情を聞く時などは違和感というか軽い不快感を感じたりしちゃうんですが、書店ガールほどの忌避感はないかなぁ。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (1) | TrackBack (0)

書店ガール7(完) 碧野圭

本と本屋を愛するすべての人に。

書店ガール7 碧野圭

読了です。

中学の読書クラブの顧問として、生徒たちのビブリオバトル開催を手伝う愛奈。
故郷の沼津に戻り、ブックカフェの開業に挑む彩加。
仙台の歴史ある書店の閉店騒動の渦中にいる理子。
そして亜紀は吉祥寺に戻り……。
それでも本と本屋が好きだから、四人の「書店ガール」たちは、今日も特別な一冊を手渡し続ける。

*************************
前作紹介から1年。今作で完結、となります。
同じ主人公を書いているのではなく、巻によって主役が変わっています。
「ガール」とあるので、決まった主役なのかと思ってた。「ガールズ」よね、うん。

そこが妙に気になって、それほど夢中になれなかったんですよね。
今作では、1作目で主役だった「理子」と「亜紀」、4巻から主役になった「彩加」と「愛奈」、それぞれの「今」を描いています。
それぞれがそれぞれの問題を抱えていて、それがすぐ解決することではない、ってのを観ているとここで完結しちゃうのか、と。
まぁ、「いつまでの幸せに暮らしましたとさ」とならないのが昨今のお話。

書店の危機的状況、というのはあちこちの本やニュースなどで言われています。
「本屋を閉店させる」ではなく、「書籍流通・機構」の改革が必要なんだ、と言われています。
確かに、最近出版状況が変わってきてますよね。
本より付属品のほうが大きいムック本なんか、本屋さんが1つずつ手作業で作ってる、なんて、とびっくりしましたし。
本が1日200冊以上出版されている、とかも。

本屋の売り場スペースは限りがあるので、取捨選択をしないと本が置けない。
置いておいても動きがなければすぐ返本となる。
すべての本を読める訳がない、とわかってはいますが、日の目もみない本がある、って哀しいですよね。

自身が本屋・書籍業界で働いたことがないので、わからないことばかりで、自身の業界を他の人があ~だこ~だ言う、と考えると「うっさい」って気になります(;^^)しね。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

幻想古書店で珈琲を(7) あなたの物語 蒼月海里

作品が後世に遺ることで、僕の肉体が滅んでも僕は存在し続けることになる。そして、作品が語り継がれることで、亜門の概念も失われずに済むようになる。

幻想古書店で珈琲を(7) あなたの物語 蒼月海里

読了です。

本や人との「縁」を失くした者の前にだけ現れる不思議な古書店『止まり木』。 その店で働く名取司は、店主の亜門や、その友人のコバルトなど、 ここで知り合った大切な友人たちとの思い出と、 彼らの存在を物語として紡ぎたいと思っていた。
しかし、なかなか上手くいかない。自分の命に限りがあるように、 亜門の存在にも限りがあるのではないか! ?
そう思い司は、未来へと続く一歩を、この友人のために踏み出したいと願うが──。

*************************
こちらもシリーズ物で初紹介したのが、2017年1月。約2年間にわたって展開されてきましたが7作目にして完結です。
う~ん、最近シリーズ完結する作品、多いな。

こちらも最初は文章というか、話の進め方とか今ひとつしっくりこなかったんですよね。
だけど次巻が出るとつい手に取ってしまって・・。
近所の図書館に並んでいたから余計かな。これが予約とかで取り寄せ、となるんだったら借りてないと思う(;^^)。

大学を卒業して入社した会社がすぐに倒産し、無職となってしまった名取司くん。古書店止まり木でバイトを始め、人外の方々と出会い、彼らの抱える問題を聞き、時には一緒に解決していくうちに、ある思いを抱くようになって・・・。

そもそも、第1巻で「中身がない」確定されちゃったんだよね、彼。
それが今作でいきなり書き物に挑戦始めちゃったよ~。
↑冒頭の考えに至り、始めちゃったんだけどね。
前作までとは違う展開にびっくりしましたです、はい。

「本をたくさん読んでいるから書ける」とは限らない、ってわかってはいるんですけどね。
なんとなく違和感、でした。
まさかこのシリーズ全体が司が書いた作品になる、という落ちだとは思わなかったなぁ。

他の作品では、1章・1事件が終わると「記録として書いていこう」と相棒ワトソン役の人が出てくるんですけどね。「掟上今日子シリーズ」とか、「カラット探偵事務所」とか。
このシリーズはそういうのが最初からなかったので、まさか最後の最後で・・・って感じ。

こちらの作家さん、他にも幾つかシリーズを書いていますので、今後はそちらを追っかけようと思います。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (1) | TrackBack (0)

灰色のパラダイス 杉原爽香45歳の冬 赤川次郎

31年目のこちら

灰色のパラダイス 杉原爽香45歳の冬 赤川次郎

読了です。

大晦日に開かれるクラシック・コンサートの手伝いをすることとなった杉原爽香。準備が着々と進む中、思いがけず誘拐事件の渦中に巻き込まれてしまった。
犯罪の片棒を担ぐ者や、愛息を奪われた夫妻。悲劇の当事者たちはさらなる泥沼にはまっていき…。
爽香は相次ぐ事件の連鎖を断ち切ることができるか?!

*****************************
大人気シリーズ第31弾、です。すごいなぁ31年ですよ。
御年70歳になられる赤川次郎氏の「年に1回、主人公が1歳ずつ歳を取る」シリーズです。
主人公が14歳からですからね。
いやぁ、歳取ったわ、うん。

毎回何かしら事件に巻き込まれている彼女。さすがに30年以上そんな生活をしていると、事前に「何か起こりそう」という予感を強く感じ、大抵当たる、と。
部下に「危ないことはやめて下さい」と言われるだけではなく、
「どうせ止めても危ないことするんだから、一緒についていきます」と言われるようになる。
なかなかですよね。

しっかし、45歳になっても走り回っている爽香。そういうたちなんでしょうが、大企業でチーフやってるんだから、そろそろ人を使ってどっしり構えてもいいのでは?
私が勤める会社位の規模だと上の立場でも馬車馬のように働きまくってますが(;^^)、大企業だし、ねぇ?

さてこちら、これだけシリーズが続くと、登場人物もたくさん。1巻丸々出てこないでお休みの方、なんてのもたくさんいますし、中には数人お亡くなりになっていたりもします。
今作でも、第1作から登場していた人物が亡くなりました。
彼の人生も決して平穏とは言えないものでしたね。
そういえば、爽香の友人、浜田今日子女医、出てこないなぁ・・・。

シリーズが続くと色々ありますね。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

花木荘のひとびと 高森美由紀

盛岡市北上川沿いにある小さなアパート、花木荘。花木荘の住人は少し不器用な人間ばかり。

花木荘のひとびと 高森美由紀

読了です。

心の隙間をネットショッピングで埋め、未開封の段ボールに囲まれた生活を送るOL、
時計修理に没頭し、うまく人間関係を築けない青年、
植木屋の実家を飛び出して、美容師になったものの高いプライドが邪魔をして、客と喧嘩ばかりしている若者。

そんな人々が集う花木荘の管理人・トミは、いつも七輪でにんにく味噌のおにぎりやホタテなんかを焼きながら、ぶっきらぼうに、でも、優しく彼らの心に踏み込んでいく・・・。

**********************************
初作家さんです。どうやら児童文学が主の方のようですね。
「通勤途中に読める文庫本、文庫本~」と探しているとこういうのに出会ったりします。
岩手県盛岡が舞台の作品です。

小さなアパートで、大家さん、若いOL、時計修理屋の青年、美容師の青年、の4人が登場人物。
それぞれがそれぞれの事情を抱え、毎日を過ごしています。

未開封のダンボールに囲まれる生活、って・・・どんなんだろ?
ショッピング中毒、と言われるものですが、そんな彼女と父親とのぎこちない交流がすごく自然に書かれています。
また、他の人とうまく交流できない青年や、認められたい思いが強すぎて空回りしている青年。

静かなようで、どこか奥底でマグマのように情熱がうごめいていて、
退廃的なようで、どこか静かな破滅への道、まっしぐらって感じ(;^^)。
そんな彼らを見守る年老いた大家。庭でしちりんで焼きおにぎりを作ってふるまう。
毒舌を吐きながらも彼らを見守って、手助けして。
人生経験を積むと仙人のようになれるらしい(;^^)。

殺人事件が起きる訳でもなく、エンタテイメント的な作品ではないですけど、じんわりと染み込んでくるような作品でした。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

華舞鬼町おばけ写真館(4) 灯り無し蕎麦とさくさく最中 蒼月 海里

古いひとから新しいひとまで、それこそ百代分の未練が集まっていそうだからね。それらが円満になれるような、そんな名前がいい・・・。

華舞鬼町おばけ写真館(4) 灯り無し蕎麦とさくさく最中 蒼月 海里
 

読了です。

1.妖しい語り部 灯り無し蕎麦
2.姥ヶ池の怪談 隅田川もなか
3.亡者の記憶 御城彼方の卒業後
余談 百代円記者の怪奇事件簿
*******************************
こちらもシリーズもの、4作目、です。前作の紹介からすぐ過ぎて・・・(;^^)。
でも前作紹介時に「間埋めの作品が・・・」と書いたんですが、今回それが収録されていて、ちょっと嬉しかった~。

最近、本が読めてないんですよね。
8月にお休み頂いていた時期からガクッと読了作品が減っておりまして。
夢中になったあのシリーズも、紹介記事を書かないと、と思いつつ・・・。
(ただまだあれは終わってないんだよね~。web小説の方では読了したんだけど。)

こちらは「本の薄さ」が妙に目立つ作品。
軽く読めるのかな、と思って手に取ると意外と読みがいがあったりします。

今回のお題は↑ですが、懐かしい怪談「灯り無し蕎麦」=燈無蕎麦(あかりなしそば)が登場。
本所(東京都墨田区)を舞台とした本所七不思議の1つです。
江戸時代頃から伝承されているお話ですよ。
他の作家さんでも結構取り上げられている題材です。

そこに絡んでくるのが「Youtuber(ユーチューバー)」ってのが現代物だなぁ(^o^)。
某駅の最終電車。改札出て地下商店街を歩いた先に・・・ってものなんですが。
自分、普段地下を走る電車利用してないので(;^^)、どうもピンとこないんですが、
たまにシャッター街になった地下を歩く機会があるとなんか怖かったんですよね。

第2話の「姥ヶ池」の話も、6世紀頃の話らしい。こちらも別の作品で読んだ覚えはあるんだけど、それを今風にアレンジ。
旧と新をあわせる絶妙さはすごいなぁ、って思います。

こちらは、主人公那由多くんの成長物語でもあるはずなんですが、徐々に動き始めているんですがまだその歩みはゆっくり。
おばちゃん、楽しみにしてるからね~。頑張ってね~、と生ぬるい目でつい観てしまってます。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへブログランキング・にほんブログ村へ

| | Comments (2) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧