« 本を守ろうとする猫の話 夏川草介 | Main | カカノムモノ  浅葉 なつ »

彼女の色に届くまで 似鳥 鶏

彼女の色に届くまで 似鳥 鶏

読了です。

画廊の息子で幼い頃から画家を目指している緑川礼(僕)は、期待外れな高校生活を送っていた。友人は筋肉マニアの変わり者一人。
美術展の公募にも落選続きで、画家としての一歩も踏み出せず、冴えない毎日だった。だが高校生活も半ばを過ぎた頃、僕は学校の絵画損壊事件の犯人にされそうになる。
その窮地を救ってくれたのは、無口で謎めいた同学年の美少女、千坂桜だった。千坂は有名絵画をヒントに事件の真相を解き明かし、それから僕の日々は一変する。
僕は高校・芸大・社会人と、天才的な美術センスを持つ千坂と共に、絵画にまつわる事件に巻き込まれていくことになり……。

******************************************
千葉出身の作家さん、似鳥氏の新作です。
すっかり気に入ってしまいましたので、新作が出ると次々に読了しております。

今回は「にわか高校生探偵団(別名市立高校)シリーズ」と同様主人公は「美術部」の男の子。
絵の技術を勉強していない千坂桜。技術は勉強してるけどパッとしない緑川礼。
この2人が出会ってから数年のお話です。

いや最初はね、高校で事件が起きて、それを解決する、って「市立高校シリーズ」と似た感じ?って思ったのよ。
ところがそこから後、事件に謎解きもあるんだけど、2人の人生についての事件もあり・・・

話が膨らむ、膨らむ。まさかこんな風にお話がつながっていくとは!って感じ。
高校の絵画破損事件、その後の美術館絵画破損事件。大学で起きた事件や卒業後に起きた事件、と色々な事件が出てきます。

「才能」について結構辛い現実を書いていて、「僕」は近くに天才がいる凡人って役回り。ただあまりドロドロした嫉妬は感じられなかったのよね。相手(天才)が千坂桜だから、ってのもあるんだろうけど。

桜はその才能を誇りたいと思ったこともなく、むしろ辛い過去の出来事に結びついてしまう為封印しようとしてた。けど描くのを止められない。
そして「僕」も桜が普通になったら魅力が感じられない、と思ってしまう。
2人の歩む道がどうなっていくのか?その後も知りたいなぁ、って思ってしまいました。

残念だったのが「あとがき」がないこと(;^^)。
後書きが楽しみ、って作家さん、結構いるんですよ。
文庫本だと大抵入っていて、ページ数が少ないと「え~これだけ?」とがっかりしてしまうと言う(;^^)。
この作家さんもその一人。ふざけてないのぉ、と思うとがっかり。

まぁハードカバーであとがきを書く作家さんはそうそういないので、
こちらも文庫本が出たらまた読んじゃうかも。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ ブログランキング・にほんブログ村へ

|

« 本を守ろうとする猫の話 夏川草介 | Main | カカノムモノ  浅葉 なつ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

才能というと受け答えの上手な人って才能なのかなと思ったりします。育った環境でしょうか。

Posted by: セイレーン | July 10, 2017 at 11:07 PM

あとがきないのですね。

Posted by: オサムシ | July 05, 2017 at 06:47 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73907/65469805

Listed below are links to weblogs that reference 彼女の色に届くまで 似鳥 鶏:

« 本を守ろうとする猫の話 夏川草介 | Main | カカノムモノ  浅葉 なつ »