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東京異聞(とうけいいぶん) 小野不由美

こんなにも恐ろしく異形の者が、
夜の中には潜んでいたのか・・・。
帝都の夜闇に官能美漂わせる伝奇ミステリ。

東京異聞(とうけいいぶん) 小野不由美


読了です。

帝都・東亰、その誕生から二十九年。
夜が人のものであった時代は終わった。
人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。
夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。
さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する
街・東亰。

新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、
鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる……。

***************************************
明治元年(1868年)7月。
江戸から東京へと名を変えた。
この年の「東京行幸」を先触れに、翌年の「再行幸」で
天皇が東京に滞在し続ける=なしくずし的な奠都。

そう、実は天皇様って「東京には行幸(外出)してる」
だけなんです。知ってました??

先日英会話で、先生が「京都にも家があるんだろ?
どっちが本当の家なんだい?」と疑問を(;^^)。
調べて「東京行幸」を知りました。
  ※wikiでも1項目取られています。

形式は「行幸(外出してるだけ)、でも実質は「奠都
(新たに都を定める事)」、と言う複雑怪奇な事を
しちゃった明治政府。
う~ん、やっぱり色々あったんですね(;^^)。

この本はそんな時代、ガス灯が設置され、夜に人が
出歩くようになり、展望台(浅草12階=凌雲閣)と
建物の高さ制限を緩やかになり、いわゆる「タワー」が
建てられ、パノラマ館やミラーハウスと言った
遊戯で賑わっていた頃。

連続発生した殺人事件を取材するうちに、
国を揺るがす事件へとつながっていく・・・

古い言葉遣いと分かりづらい内容で、ちょっと
挫けかけたんですよね~。
残り頁を気にしながら「これ、誰だ?犯人??」と
悩みつつ読んだんですが結構面白かったです。

殺人事件の謎は、まさか、の「清濁併せ呑み!」で
ちょっとがっかりでしたけど(;^^)。
ただその顛末に東京の地に起きた事は
なんかワクワクしちゃいましたよ。

東京湾と江戸城と風水の関係とか、江戸の地形など
かねてより色々語られてますよね。
(江戸城が鬼門で、とか上野寛永寺が鬼門除け、とか)
利根川がどうとか・・・。

明治ネタ、で読むには面白かったです。
特に文庫本407頁からは止まりませんでした。
(と言っても残り30頁もないんですけどね。
要はそこまで我慢できるかどうか、です;^^)

・・・・
暗がりが暗がりのまま存在していた頃、
秋津島(古代本州)は人と魑魅魍魎の世界だった、
呪力によって魑魅魍魎は退けていたのに、
最大の呪者であった天皇が崩御、要石の崩壊に
明治政府の「古いものは切って捨てろ」の風潮で
再び共存を強いられる世界となっていった・・・。

鬼・夜叉・髑髏(どくろ)・天狗・水虎・牛鬼・大蜘蛛・
野槌。朱の盤・姥火(うがばび)・河童・・・
百鬼夜行とはこれを言う・・・

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Comments

暗がりというと、子供の頃は自分の家にいても暗がりが恐かったです。

Posted by: セイレーン | July 21, 2015 at 08:38 PM

こういうお話はちょっと苦手なnanamamaです。

nanagonの今年の読書感想文の本は決まっているらしく難しいと言ってました。
なんと言うタイトルか聞いたらコメントに書きますね。

Posted by: nanamama | July 17, 2015 at 06:47 PM

東京行幸 なんですね。

Posted by: オサムシ | July 16, 2015 at 06:56 AM

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