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狐罠・狐闇 北森鴻

「ある人は言う。東洋人の黒い瞳は、カメラで言う
『ニュートラルダーク(ND)』のフィルターと同じだ、と。
その為、外部からの光の影響を受けにくく、西洋人と
比べ色彩感覚が繊細で、しかも極彩色のなかに
深みを滲ませることができる」と。

画廊を持たない古美術品のバイヤー「旗師」を
書いた作品、
「狐罠・狐闇 北森鴻」


読了です。

「狐罠」 講談社 (1997/05)
だまし合いと駆け引きの骨董業界。
事件は「目利き殺し」から始まった。
古代のガラス碗の贋作に引っ掛かった陶子は贋作作りで、
骨董商に仕掛け返そうとするが…。
目利き殺しと贋作売買事件との関連は…。

「狐闇」 講談社 (2002/06)
「魔鏡」……か。幻のコレクションを巡り、
暗躍する古美術商たち。
贋作作りの疑いをかけられ、苦境に立つ旗師・陶子。
明治初期の堺県令・税所コレクションの存在も浮かび上がり…。
1枚の鏡に隠された謎。

*****************************************
先般、アンソロジー本「ミステリー傑作選」を紹介しました。
そこで好きだな、と思った北森鴻氏。
アンソロジーで収録されていた「冬狐堂  陶子」シリーズを
制覇しよう!と借りてきました。

なんていうんでしょ。文章はね読みやすい訳じゃないんです。
堅いし、話の中身も難しいし。
でも、これクセになる・・・(^o^)

多分「陶子」さんが地に足つけて立っている、ってトコとか
女性の少ない骨董の世界で孤軍奮闘してるトコとかに
なんとなくの憧れを感じるんでしょうね~。

騙し&騙され、って言葉がしっくりする骨董の世界。
どちらもおおっぴらにはしないが、狭い業界内に
噂はすぐ広まる・・・。
特に意地の悪い「騙し」が入ると同情的にはなるが
所詮他人事。「騙されたのが悪い」とは大方の意見。

ましてや現金取引で、全国各地を飛び回る。
冒頭の「眼」がない人は淘汰され、消えていく・・・。
シビアな世界です、はい。

陶子さんはそこで頑張っている人。
「冬狐堂」の名前そのもの、といわれるような
冬の厳しさと狐の孤独さ、を表す人。

自分は骨董に興味がある訳ではないけど、
なんかね、はまります。

今回紹介したのはそれぞれ長編です。
結構長い話なんですが、夢中になって読んじゃいました。

冒頭の「眼」、これ欲しいなぁ~(;^^)。
良い物は良い、悪い物は悪い、と見極められる「眼」が欲しい。
のほほん、と過ごしてちゃいけないっすな。
命かけて、とまでは言わないけど、真摯に過ごさないとですな。

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Comments

アンソロジーを読むと新しい作家さんとの出会いがありますね。
骨董の世界、確かに厳しそうです。

Posted by: ジャランこ | September 19, 2013 at 10:50 PM

骨董の世界なんてわかりません ^^p
欲しがる人の気持ちもわかりません^^;

Posted by: セイレーン | September 19, 2013 at 10:02 PM

今このような瞳を持った人がどれくらいするのだろう?
少なくともnanamamaは持ち合わせてないなぁ~

Posted by: nanamama | September 19, 2013 at 05:41 PM

良いものを見極められる目を持っている人が少なくなって来ていると思います。
だんだんと日本も安かろう悪かろうの商品が増えて来たから目が肥えている人がいなくなっちゃったんでしょうね・・・。

目の色だけど、確かに・・・だから日本人に比べてアメリカ人の方が色盲の人が多いとか・・・!?

takoingさんもかなりの田舎暮らしなんですね。笑!!
仲間だぁ〜♪

Posted by: mahalobunny | September 19, 2013 at 04:10 PM

そういった眼 ほしいですね。

Posted by: オサムシ | September 19, 2013 at 06:44 AM

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