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虚貌 雫井 脩介

「ただあなたが強く生きていきたいのであれば
覚えておいて下さい。笑顔に勝る仮面はないのです。」

「虚貌 雫井 脩介」


読了です。

21年前、岐阜県美濃加茂地方で運送会社を経営する
一家が襲われた。
社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、
長男は大火傷を負う。

間もなく、解雇されていた従業員3人が逮捕され、
事件はそれで終わったかに見えた。

3人の内、主犯格として一番長い刑期だった男が
出所した後、この事件の加害者達が、1人、また1人と
殺害されていった・・・
当時、事件を捜査した刑事は癌が再発し、
「これが最後」と、捜査に参加する・・・。
***************************************

雫井 脩介氏の作品を少し読んでいます。
「犯人に告ぐ」 「クローズト・ノート」 「火の粉」・・

一気に読ませる筆力はすごい、と思います。
上下巻(346+363=709頁)の長編なんですが、
読み始めると次が気になって&気になって・・・。

一番長い刑期だった男、は実は「だまされた」人。
賭けマージャンで騙されて借金500万背負ったばかりで
会社にナイショで内職して、それがばれて首になり・・。
「どうしよう」と途方に暮れた処に、他2人の口車に
乗せられて、犯罪に加担した挙句、主犯とされる・・・

犯行当時、心神耗弱状態で記憶がほとんどなく、
なのに他2人に騙され主犯格とされ、無期懲役が確定。
受刑中に母が死に、兄は離婚、家も引越さざるを得ず・・。
21年で仮出所。

何をやってもうまくいかない、って時があるんですが
これ、ひどすぎですよね?
彼の出所後、事態が動き、怒涛の展開!となる訳です。

流されすぎ、と言ってしまえばそれまでなんですが、
なぜ、そこで止めておかないのか?止められないのか?
その時の気分、分かる気がするけど・・・ねぇ。

なんか悲しくなりましたわ。
誰もが好きな人生を生きている訳ではない。
生まれや育ち、学歴や入った会社である程度の
枠ができ、それを打ち破れる人とそうでない人がいる。
そこで頑張れる人と頑張れない人がいる・・・

こういう作品は救われないから厳しいです、な(;^^)。
昨日紹介の「火の粉」の方がまだマシかなぁ・・・。

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Comments

この作家の本、気になりますね。

何をやってもうまくいかない時、確かにありますよね。
どうにもならないときは、おとなしく時が過ぎるのを待つしかないのかな?

Posted by: ジャランこ | August 29, 2013 at 11:06 PM

「笑顔に勝る仮面はない」という言葉はよくわかりますが、こういう結末は苦手なんですよね。

Posted by: nanamama | August 29, 2013 at 06:03 PM

救われ無いタイプのストーリーはかなり苦手ですが
最近海外ドラマに凝っていて・・・
海外ドラマは救われないパターンが半数を占めている気がします

そっちのほうが現実的なんでしょうか??
水戸黄門のように最後は正義が勝時代じゃなくなったんでしょうかね~

Posted by: もりぞ | August 29, 2013 at 12:54 PM

岐阜県 隣の県ながらなかなか
行けないです。

Posted by: オサムシ | August 29, 2013 at 12:15 AM

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