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緑金書房午睡譚 篠田真由美

「新しい本はうるさい。声が大きくて派手で
見て見て&買って買ってと騒いでいる感じ。
山に積まれPOPが立ったベストセラーは
大音量の合唱みたい。

新刊書店は時々は楽しいけどずっといると疲れる。
古い本の声はそれと違い、
ずっと小さくて、でも1つ1つが皆別々。
息を詰めて耳を澄ませて聞きたくなる・・・」

古書店の良さ、を語る比奈子が主人公の
「緑金書房午睡譚(りょくきんしょぼう ごすいたん)
 篠田真由美」


読了です。

高校に通わなくなって数ヵ月。16歳の木守比奈子は
大学教授の父が研究休暇でイギリス行きを決めた為、
古本屋「緑金書房」に居候をすることに。

その店を営む青年は亡き母の親戚だというが、
時代遅れの格好をし、どこで寝ているのかもわからない。
秘密めいたお店で手伝いをする比奈子は、
ひとりになると不思議な気配や視線を感じるように…。
******************************************

隅田川の河口に浮かぶ埋め立ての島、月島。
もんじゃストリートで有名ですが、一本入った道は
よそ者を拒否するようなよそよそしさを感じる事も。

そんな一角にこの緑金書房があります。
1階は売場と引き戸の奥にある四畳半の小部屋、
台所と風呂場とトイレ。
2階は店舗と事務所と倉庫、書房の主人緑郎さんは
地下の倉庫の本の間で寝ているありさま・・・。
でも比奈子には3階(屋根裏部屋)を貸してもらう事に。

比奈子は主人の緑郎さんの「無理に来なくても」と
煙たがる空気をモノともせず、住み着くわけです。
で、冒頭の「うるさい新刊書店~」の話に。

あぁ、ここにも私が思っていたけど、うまく言葉に
できなかった事を言ってくれる作家さんが居た。

とっても嬉しいです。
そうなんですよね~。明るいライト、明るい店員さん、
賑やかなPOPにポスター・・・。
人の出入りも多いし、本の種類もたくさん。
そしてどれもこれもがピカピカしてる・・・。

でも、なぜかたまに居続けるのがしんどいこと有。
それってこれが原因だったんだなぁ、と。
もちろん居ようと思えば幾らでも居られますよ、本屋。
ただ最近図書館に出入りするようになって、この
「本1冊の声は小さいけど・・・」ってのが分かる気が。

そんな小さな声を聞いたかのように良作に出会うと
すごく嬉しくなります。
この本もそう。本棚に並んでいて「書房」と言う言葉で
手にとって、表紙絵のちょっと??な感じにためらい、
でも借りてみた。んで良かった。
冒頭の文章に出会えた事が嬉しくて♪

ナルニア国物語も中心にど~んと腰をすえていて
ファンタジーとしても楽しく読めました。

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書籍☆☆☆」カテゴリの記事

Comments

緑金書房午睡譚
うわー漢字だー ネット以前の図書館予約だったらこの漢字を書けずに挫折するかもしれません^^;

Posted by: セイレーン | August 31, 2013 at 11:27 PM

takoingさんの記事を読んでいて
うんうんっていう感じだったのに
この表紙ちょっと残念ですね。

月島の、一本入った道は
よそ者を拒否するようなよそよそしさ
わかります。
朝の散歩の時も、横道はいると
私の来る場所ではなかったな、
ごめんなさいって思ってしまいます。

Posted by: ジャランこ | August 30, 2013 at 10:15 PM

最近本屋さんに行かなくなってしまいました。
ネットで買うという事をしているわけでもなく購入をしなくなったのです。

特に昔は欲しい雑誌とかたまに買ったりしていたのですが、今はみんな欲しくもない付録付きばかりで雑誌を全く買わなくなりました。

Posted by: nanamama | August 30, 2013 at 05:42 PM

最近 図書館 まず行かなくなってしまいました。

Posted by: オサムシ | August 30, 2013 at 06:43 AM

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