骸の爪&花と流れ星 道尾秀介
昨日ご紹介した「真備霊現象探求所」の
シリーズその2とその3の
「骸の爪」と「花と流れ星」
読了です。
『骸の爪』
ホラー作家の道尾は、取材のために滋賀県山中にある
仏像の工房・瑞祥房を訪ねる。
彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、
闇の中で血を流す仏像。
しかも翌日には仏師が一人消えていた。
道尾は、霊現象探求家の真備、真備の助手・凛の三人で、
瑞祥房を再訪し、その謎を探る。
工房の誰もが口を閉ざす、二十年前の事件とはいったい??
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『花と流れ星』
死んだ妻に会うために霊現象探求所を構えている真備。
その助手の凛と、彼女にほのかな思いを寄せる、
売れない作家・道尾。
3人のもとに、傷ついた心を持った人たちが訪れる。
友人の両親を殺した犯人を見つけたい少年、
自分のせいで孫を亡くした老人……。
彼らには誰にも打ち明けられない秘密があった。
人生の光と影を集めた、心騒ぐ5編。
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現在シリーズ3まで刊行されており、一気に読んじゃった。
シリーズ2の「骸の爪」は長編で、シリーズ3は短編集。
「骸の爪」は「背の眼」に負けないくらいおどろおどろしい(;^^)。
でも登場人物の哀しい想い、に静かに感動する作品です。
表題の「骸の爪」。作品中に「むくろになる」と言う言葉があるの。
むくろ=骸、って想像する関東人ですが、
滋賀県山中の瑞祥房で働くヒメばあさん、
彼女は京都の北育ちなんだそうです。彼女曰く「丹波弁」だと、
むくろ=もぐら なんだそうです。
方言、って不思議ですよね。
少し違うだけで全然違う意味に聞こえてしまう。
私が住む千葉県にも「房州弁」と言うのがありますが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%BF%E5%B7%9E%E5%BC%81
wikiに載っている言葉の全てにピンと来る訳ではなく、
うちのジジババ位までしかわからないだろうなぁ、って感じ。
使う人も減りましたしね。
おっと、話がそれた。
で、この作品の根底にあるのは、「亡くした妻の霊と再会」。
なんとか霊現象の存在を明らかにしようと探求する真備。
シリーズ1の最後で、明らかになった事を道尾はナイショに
し続け「3」まで突っ走ってしまいました。
う~ん、いつまでも続いてほしいような、早く楽にしてあげたいような・・。
複雑な気分になる作品です。
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Comments
方言って本当に不思議ですよね。
nanagonは今「松浦寿輝」の「川の光」を読んでいます。
本人いわく面白いらしいです。
突然本に目覚めたようでnanamamaは驚くばかりです。
Posted by: nanamama | July 18, 2012 at 12:03 AM
私茨城ですが、千葉と茨城だけで通じる言葉(方言とは違うでしょうが)とかありますよね。
マックスコーヒーって元々チバラキしかなかったと言われた時は超びっくりでした。
Posted by: 麻能 | July 17, 2012 at 11:21 PM
「おどろおどろしい」って(^^;)
読むのに勇気がいりますね(笑)
方言は、ご存知の通り?思いっきり博多弁です♪
Posted by: ジャズ | July 17, 2012 at 08:51 PM
方言 いろいろあって
面白いですね。
Posted by: オサムシ | July 17, 2012 at 06:35 AM