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あかんべぇ

Ts2a1042少ないお休みの間に、宮部みゆきの新作(文庫本)を読んだ。その名も「あかんべぇ」、時代小説だ。

主人公は12歳のおりん。彼女は両親が新しく開店した料理屋「ふね屋」に住んでいる。ところが、高熱で病に伏している時に不思議な経験をする。誰かが「あかんべえ」をしているのだ。そして誰かに按摩をされ、誰かと川原で出会う。体調が回復したおりんは不思議なものをふね屋で見るようになる。ねずみ色の按摩さん、かぼそい子供の足、若い侍、髪をおどろに乱したいかつい男、美しく整った顔立ちのあでやかな女性・・・。なぜおりんは彼らを見る事ができるのか?そして彼らが巻き起こす騒動に、振り回されるおりんと両親。やがて幾重もに絡まった因縁の糸は徐々にほどけていく・・・。

やっぱりすごいですね!さすが!最初はね、ゆっくりじっくり読もう、と思っていたんです。が、読み始めたら止まらない!どんどんと先へ先へと急ぎ、一気に読んでしまった・・・。う~毎回これだよ。
設定が突拍子な為、どんな話になるのか検討もつかず、「まだ?まだ?」と分らないまま上巻が終わり、私が予想した展開と違う下巻になり、ラストはいつもの、「(ノ△・。)」って状態です(^^)

時代劇の設定だけど、内容は今の日本でも当てはまる事ばかり。色恋沙汰、恨み、ねたみ、堕落による人間崩壊、心の病、嫉妬・・・。それらが原因でこの世を去った亡者は今を生きる人に訴えかける。「ほらご覧。このままだとあんたもこうなるよ」と。亡き人の教えを今生きている人間が次の世代へ受け継いでいく、これが本来の在り様ではないのだろうか?と考えさせる内容になっている。

文中で亡者お梅がおりんに言う「あんたなんか捨て子のくせに父母がいたじゃないか。どうしてあんたは大事にされて、私はお父に殺められて、井戸にいなきゃいけなかった?」。おりんは思う「そのとおりだ、どうしてそんなことが起きるのだろう。どうして幼くして死ぬ子がいるのだろう。どうして人殺しがあるのだろう。どうしてそれを、仏様はお許しになるのだろう。」

この本を読んでいる最中に、火事で2歳の子が死んだニュースを聞きました。24歳母親がこの子を家に置いたまま、朝の5時から夜の11時半までスノボーに行っていて、消火活動の最中に帰宅との事。なんで幼くして死ぬ子がいるのだろう。どうしてそんな事がおきるのだろう。悲しくてやりきれない思いです。

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