« 特典 | Main | カカオ99% »

ブレイブストーリー

Ts2a0464宮部みゆき著の「ブレイブストーリー」を読んだ。日曜の朝から読み始め、先ほど、読破し終えた。感動した。泣けた。すごく良かった。
宮部みゆき氏はすばらしい作家だと常々思っている。人の心の弱い部分、闇の部分をこれでもか、という位書き込んでいる。それは「模倣犯」の5冊を読んだ半年前にも思った。

それぞれの登場人物の奥深く、内面にまで踏み込んで書かれている。その内面は決して心地良いものではなく、むしろ辛くいたたまれない気持ちになるものだ。「そこまではいらない、もういい」と思っても「もっと食え、もっと食え、お前はお腹が空いているって言ったでしょ?」と畳み掛けるように小説の中で現実をつきつける。

今回の作品は主人公は11歳の少年だ。ごく普通の日常を生きるごく普通の小学生。なのに、両親の離婚問題によって、ありえない理不尽さにこの運命をかえてやろう、と思い、「ビジョン-幻界-」へ旅立つ。右も左も分らない彼が、「ビジョン-幻界-」で仲間に出会い、「ビジョン-幻界-」の惨状に出会い、たった一つの願いを叶えるため女神に出会う。長い旅をしてきた彼のたった一つの願いとは?

もうねぇ~ 感涙ものですよ。書いている今でさえ涙がじわ~ときます。いまどきの小学生。口が達者で、理屈が先に立つ。生意気ですよ。なのに両親の離婚問題でどうしようもないほど慌てまくる。なしくずしに始まった旅で大好きなロールプレイングゲームとの違いも分らない。そんな彼が色々な人とふれあううちに徐々に成長していく。そして最後に「女神の力にすがり運命を変えられたとしても、それは一時的なもの。これからも様々な事態に出会うはずだし、その度に避ける事はできない。真なるものはどんな事をしても変えられない中にこそある。僕が、僕だけが僕の運命を変え、切り開いていかないと、いつまで経っても同じ場所にいて、同じことを繰り返すだけで、命を終えてしまうことになる」と彼は悟る。間違いを繰り返してもそこから引き返し、考え直して、生きて、懸命に生きて、また自分たちの道を切り拓いていく事にこそ意味があると。

すばらしいでしょ?「奈良家族3人殺人事件」の16歳の彼にぜひ読んで欲しいと思う。かれは「自分の人生をリセットしたい」「もう一度始めからやし直したかった」と言っていたそうだが、人生はゲームと違う、リセットなんかできないんだ、と。
7月に映画が公開される。アニメーションなのだが、ぜひ見たいと思っている。
そして、観て欲しいと思っている。

|

« 特典 | Main | カカオ99% »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73907/10691723

Listed below are links to weblogs that reference ブレイブストーリー:

« 特典 | Main | カカオ99% »